「人生の転機」 2006/01/29
ライブドアの世間に対する波紋はすごいものだとある意味感心する。私はものの見方を普通メディアなどで言われるような世間一般的な見方とは違ったかたちで見る傾向にある。よく変わっていると他人から言われるが、自分自身でも認めるぐらい変わっている。典型的なAB型だ(医者とは思えない発言だが(笑))。例えば、最近頻発している異常な殺傷事件などは、携帯電話やコンビニなど生活が便利になりすぎたことにより、人間の基本的要素が不足してきたことが原因であると思うし、解決方法は本当の精神科専門医を増加させ、気軽に相談感覚で診療を受けることが出来る環境づくりだと考える。どうです?変わった考え方でしょ。では、ホリエモンは何故あのように金がすべてになってしまったのか。私が思うに、元々は彼も純粋にIT事業で一番になりたいと夢をもって会社を起こしたはずだ。どこで、金がすべてだという会社にかわってしまったのか。実際は本人しか分からないし、本人さえ気付いていないかもしれない。私が考えるに、国家戦略のない日本の保守的な古い体制が、せっかくの若い技術、創造力を間違った方向に向かせてしまったのだと思う。あのような若者でも、技術や発想が優れていれば、実績がなくても発展性を評価し融資を行って育成してくれる金融やシステムが、日本にはあるだろうか。100%と言っていいほど、答えはNOだ。いくらバブルで懲りていようが、融資を受けるにはいまだに不動産を中心とした担保ありきなのである。こんなことでは、お金はないが技術のある個人が育つはずがない。金融だと偉そうにかまえていて、今頃になりきちんと立って顧客を迎えようなどといったサービスに気付くぐらいなら、時代についていけない赤字大企業の面倒をみるより、もっと個人リテールや能力・技術の発掘に力を入れてほしいものだ。私が想像するに、ホリエモンも初めは真の優れた技術者であったはずなのだが、お金がない以上、誰一人相手にしてくれなかったに違いない。影のNo.1宮内もきっとそうであったはずだ。金=勝利というのは、結局日本の古い体制への反発であったと私は考える。彼らは、かわいそうな犠牲者なのではないだろうか。変わっている私の考えが正しいとは思わないが、拘置所での生活は?などと、ひがみ根性から彼らの不幸を喜ぶようなくだらない視聴率かせぎ報道を行うより、もっとメディアも日本について考えほしいと思う。人生には何回かの転機があると思うが、今回の事件をきっかけに、真の技術を追い求める人間へと彼らが変われること(戻れること?)に期待したい。

私の場合、まだ34年、もうすぐ35年の人生だが、これまで2回の転機があっただろうか。1回目は、イギリス留学である。以前のコラムにも書いたが、辛い経験からいろんなことを得られたし、人間としての成長を自分自身でも感じることができた。2回目は、やはり開業だろうか。それまでも人との付き合いを大事にしてきたが、このとき以上にその大切さを改めて感じたことはない。自分の理念がぶれていなければ、こんなにもいろんな人が私なんかを支えてくれるのかと多くの人に感謝することができたし、その人達の期待に応えなければならない責任感と雇用させてもらった従業員を守らなければならない責任が生まれた。さあ、次の転機は結婚ぐらいかと思っていたが、つい先日というか今これを書いている昨日であるが、また一つの転機を得ることができた。結婚ではないですよ。転機とまでは大げさかもしれないが、それに近いぐらいのことがあった。今まで、自分の目的を達成するために、ただならぬ努力をしてきたし自分に厳しくやってきたとの自負があるが、一方でいろんなものを犠牲にしてきたり、いろんな人たちを傷つけてきたりしたことも事実であると認識している。それによる代償として、何かを失ったはずだとは分かっていたが、それが何なのか分かっていたようで分かっていなかったみたいだ。それを気づかせてくれる事件(?)があったのだが、何があったか何を気づいたのかも言えない。じゃあ、わざわざ言うなって感じだが(笑)。おそらく皆さんにしてみれば「今頃になってそんなことに気づくのか」と思われるようなことかもしれない。ただ、それを気づかせてくれた人に感謝するし、今回のことで、また何か一つ成長した気がする。人間、二十歳を過ぎれば人格は完成してしまっていて、変わることは出来ないと思っていたが、変われるものだと自分自身で驚いている。今年はまた新しく変わったミノ&箕クりがみられることだろう。生きていることは、つらいことも多いが、本当に楽しい。

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