「物事の根幹を」 2005/03/21
アジアのリーダーになりたい日本、国連常任理事国入りを目指す日本、憲法改正の動きが現実化してきた日本、それを邪魔するかのように相変わらず周辺国がうるさい。反日色が強い中国、韓国では三・一独立運動記念式典でのノムヒョン大統領のビックリ発言と竹島問題。時期を合わせるかのようにアメリカからライス国務長官が牛肉輸入再開を迫りにやってきた。

皆さんは世界の出来事には裏の裏があると考えたことはありますか。陰謀説ってやつですね。有名なところだと、ロッキード事件は、日本独自にエネルギー源を確保しようとした田中角栄に対するアメリカの陰謀だったという説がある。アメリカは間違いなく日本の底力を怖れている。日本の一人歩きを何とか阻止するため、あの手この手を使っているのだ。戦後、GHQによって作られた日本国憲法によって軍を持てない日本は、アメリカ様に守ってもらうしかない。いくら経済やものづくりで勝とうが、自分の国を自分で守れない国は、北朝鮮ごときのテポドンにビビリながらアメリカさま様なのである。そこで、第9条の改正が主な目的である憲法改正が必要とされている。湾岸戦争のようにお金を出しているだけではダメだと、イラクに自衛隊を軍として(戦闘地域ではないところでの復興支援とはいうが、軍とみなされていることに違いはない)送らせたアメリカも、自分たちの都合のいいように作った他人の国の憲法改正を望んでいるはずだ。しかしながら、その一方で日本の自立を怖がっている。周辺国が戦前の軍国主義の復活だと騒いでいるのは、どうもアメリカによってコントロールされているのではないかと考えるのは、アメリカ嫌いでひねくれ者の私だけだろうか。国連の常任理事国になるのも、周辺国の支持がいる。う〜ん、やはり最近の(以前からだが・・・)周辺国の異常な騒ぎはあやしい。いずれにせよ、日本が自立できない問題の根幹は、軍がなく自分の国を自分で守ることが出来ないところにあり、解決には憲法改正しかないのである。物事を根幹から解決できない人達、とくにオバちゃんの立ち話党とでも言うべきS党さん、アメリカの属国ではあってはならないとほざきながら憲法改正も反対と言うが、じゃあどうするんですか。

さて、医療で根幹から問題を解決しなければならないといえば、医療事故。厚生労働省が近年、ヒヤリ・ハットといって事故に至らないまでのヒヤリとかハットしたような事例を収集し、その事例を知れば今後同じようなことが起きることを防げるとしている。確かに、こういった報告は基本中の基本であり大事なことだが、今まで行われていなかったこと自体が不思議であり、また病院内でも報告というものがなされていなかったことがおかしい。つまり、こういった報告、連絡、相談(ホウ・レン・ソウ)に必要な組織形態が病院にはないのだ。事例報告を行っている病院の中にも、ただ単に御上に言われているから行っているだけで、医療事故の根幹解決につながる報告義務や組織の確立、そこからの原因改善にまで至ってないところが多くあるはずだ。医療でミスはあってはならないが、世界の本田宗一郎の言葉で「成功は99%の失敗に支えられた1%」とあるように、失敗やミスが起きないわけは無いのである。ヒヤリ・ハット事例報告も大事だが、事例を集めていても次から次へとキリがない。何年かけて問題解決しようというのだろうか。収集だけでなく根幹の改善を平行して行っていかなければ、いつまで経っても現状のままである。やはり、時間と人材のムダが大好きなお役人の行うことはさすがだと思う。ミスに対する即時報告と再発防止、業務の中でも人命に関わる部分でのダブルチェックの徹底、患者さんとの人としての誠心誠意の対応等々、当たり前のことがトップから抹消まで徹底できるような組織形成を考えなければならない。
病院とは不思議なところで、企業のように組織が成り立っていない。病院の組織の話をする前に、余計な話をすると、皆さんが思っているほど病院は儲かっておらず、人件費ばかりかかって利益なんて無いに等しく経営も企業のように成り立っていない。人件費ばかりかかるといっても、医者の給料なんて知識・能力・労働量・寿命を縮めているであろう責任からすれば鼻くそみたいなものであり、よほどそこら辺のチャラい外資系のサラリーマンのほうが稼いでいる。では、どこに人件費がかかるのかといえば、口だけは立派に動くが頭と身体が動かないオバちゃん看護士や公的病院(国公立や日赤、済生会、労災など)になれば天下りでやってきている偉そうで無愛想な事務方たちであり、改善するには病院内にもぜひトヨタ方式を取り入れなければと思う。医療は営利目的であってはならないと株式化を拒んでいるが、さっさと株式化したほうが我々の税金が無駄に公的病院の建て直しなどに使われるようなことはないだろう。さて、病院の組織について話を戻そう。組織とはいくつもの三角形が重なり合って一つの大きなピラミッドと成っているものだ。頂点の三角形からボトムの三角形まで連携されていなければならないし、ボトムがしっかりしていなければトップの三角形は崩れてしまう。病院のピラミッドは不思議なことがいっぱいである。医者は診療にあたってピラミッドの頂点にあたるが、診療以外の部分では病院内のどの三角形に位置するかは分からない。医者は、俺が一番気取りの者ばかりで、それぞれで小さな三角形を作ってしまううえ、その三角形の横連携はない。患者さんのために医者、看護士、事務が連携しあわなければならないのに、それぞれの三角形が出来てしまって、さらにここにも横繋がりがない。三角形がいっぱい出来てしまっても、それぞれの三角形の能力が高ければ何とかなるが、医者同士にも格差がある上、何よりも看護士と医者との知識レベルの差がありすぎる。こんなピラミッドの形にならない三角形の集団が、あちこちで事故やミスを起こしたり、どこにも報告がいかないのは当然だと思いませんか。組織の問題だけが根幹ではなく、マンパワー不足というのも問題の根幹にある。日本の病院は医者が行うことが多すぎる。ダメ医者が世の中に蔓延っており、医者なのに医者嫌いな私が、別に医者の弁護をしようとは思わないが、疲れきっているうえ忙しい仕事をこなしていれば、ろくに患者さんとコミュニケーションはとれないし、嫌でもミスが発生してしまうのだ。日航のミスが連発しているが、これも赤字経営を何とかしようと、人件費を抑えるためのムリがたたっているのかも知れない。特に公的病院は、天下り事務方が得意のムダをやめて仕事の効率化を行い、医者の仕事をもっとサポートして欲しいものだ。

世の中には、もっともっと根幹から解決しなければいけないことがたくさんある。問題発言大好きオヤジの森喜朗元首相ではないが、いろんな問題の根幹として教育というのは大事だと思う。腐った日本の教育で迷える若者たちよ(といってもトレーナーを目指す者たち対象だが)、箕山クリニックの勉強会に参加したまえ。スポーツ医学やトレーナーのお勉強だけでなく、インチキが蔓延る世の中をまっすぐ真っ当に生きていく立派な社会人にもなれるような教育もしてあげるぞ。

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