箕山スポーツ医学塾(File №19):大腿骨疲労骨折Stress fractures of the femoral bone



よく診察すれば、意外と見つかる大腿骨疲労骨折。当院において、2004年から確定診断したのは23例(骨幹部20例 頚部3例)です。そのうちX-ray(骨膜反応)のみで診断がついたのは16例。 MRI撮影を要したもの7例。

① 発生部位に関係なく近位~遠位のあらゆる部位に疼痛を出す。
② 大腿部の筋が張って痛いなどの訴えがあり、触診で確かに筋の硬さがみられるが、ストレッチ痛や抵抗下痛はみられない。
③ その部位もしくは対側(外側に張りを訴えていれば内側)から、深く骨に達するまで圧すと強い痛みを訴える。(Fulcrum testよりもはっきりと疼痛が誘発される。)
④ 運動後、安静時痛もある。
⑤ ホップで疼痛がある。
などの特徴があります。

これらの所見がみられるときは、X-rayを3もしくは4方向で撮影すべきだと考えます。
よく見れば、わずかな骨膜反応も見逃すことはないと思います。